公開日:2026年9月16日
新築LAN配線計画|2階収納を起点に空配管・天井Wi-Fi・防犯カメラまで考えた
これまでのあらすじ
間取りと設備の大きな方向性が決まり、家づくりは電気配線の打ち合わせへ。
コンセントやスイッチ、照明だけでなく、家具や家電の位置まで想像しながら一つずつ確認しました。
その中でも、在宅で仕事をすることが多いわが家が特に時間をかけて考えたのが、LANとWi-Fiを中心としたネットワーク環境です。
前回の記事では、新居のコンセント、スイッチ、照明、LANなど、電気配線全体をどう考えたのかを書きました。
→ 新築の電気配線を徹底検討|コンセント・スイッチ・照明・LANをどう考えた?
今回は、その中でもかなり細かく検討した、
新居のLAN・Wi-Fi環境
についてです。
私は在宅で仕事をすることも多く、仕事でもパソコンやネットワークを使います。
そのため新居では、
「Wi-FiがつながればOK」ではなく、あとから構成を変えやすいネットワーク環境にしておきたい
と考えていました。
最終的には、
- 2階収納にネットワーク配線の起点を作る
- 各部屋などへ空配管を通す
- LANケーブルは基本的に自分で通す
- 1階と2階に天井Wi-Fiを設置できるようにする
- 防犯カメラにもLANを使えるようにする
- 情報ボックスとネットワーク配線の起点も空配管でつなぐ
という形で計画しました。
情報ボックスに全部まとめる方法も考えた
新築のLAN配線を考えるとき、
情報ボックスをネットワーク配線の中心にする
という方法もあります。
情報ボックスとは、光回線やテレビなどの通信設備をまとめるための箱です。
そこへ、
- 光回線の終端装置
- ルーター
- スイッチングハブ
- 各部屋へのLAN
などを集めれば、見た目もすっきりします。
わが家でも最初は考えました。
ただ、最終的には、
情報ボックスとは別にネットワーク配線の起点を作る
ことにしました。
大きめのルーターや機器を使うと、情報ボックスでは狭そうだった
理由は単純で、
使いたいネットワーク機器が情報ボックスに収まりそうになかったから
です。
わが家では、市販の小型ルーターだけではなく、少し大きめのルーターやスイッチングハブなどを使うことも想定しています。
さらに情報ボックスには、ネットワーク機器以外にも入るものがあります。
例えば、
- 光回線の終端装置
- テレビの分配器
- 太陽光発電のモニタリングに使う通信機器
などです。
一条工務店の家では、太陽光関連の通信機器も追加される予定でした。
そこへさらに大型のルーターやスイッチングハブまで詰め込むと、
スペースも厳しくなりそう
と考えました。
機器は発熱もしますし、交換や配線変更をするときの作業性も気になります。
そこで、
情報ボックスは情報ボックス本来の役割に使い、LAN配線の中心は別にする
ことにしました。
2階収納をLAN配線の「スター配線起点」に
LAN関係の配線を集める場所として選んだのが、
2階廊下の収納
です。
ここを、家の各場所へLANを伸ばすための中心にしました。
イメージとしては、
2階収納
↓
各部屋・Wi-Fi・テレビ・防犯カメラ
という形です。
ネットワークでは、中心から各場所へ放射状に配線する形をスター配線と呼ぶことがあります。
専門用語を使わずに言えば、
「家中のLAN配線がここに集まる場所」
です。
ここなら情報ボックスよりスペースを取りやすく、
- ルーター
- スイッチングハブ
- 電源
- 配線
も比較的自由に配置できます。
情報ボックスとスター配線起点の間にも空配管
情報ボックスと2階収納を完全に別物にしたわけではありません。
光回線はまず情報ボックス側へ入ります。
そこからネットワーク機器を置く2階収納まで通信線を持っていく必要があります。
そこで、
情報ボックスから2階収納のスター配線起点までにも空配管
を用意しました。
イメージとしては、
光回線
↓
情報ボックス
↓
空配管
↓
2階収納
↓
ルーター・スイッチングハブ
↓
各部屋
という流れです。
こうしておけば、
将来ケーブルや機器構成を変更したくなったときにも対応しやすくなります。
LANケーブルより「空配管」を優先
各部屋へのLANについても、
最初からケーブルを固定して施工してもらうのではなく、
基本的には空配管を入れてもらう
ことにしました。
理由は、
LANケーブルより家の寿命の方が圧倒的に長い
からです。
今使っている規格が、10年後、20年後も最適とは限りません。
LANケーブル自体は交換できます。
でも、壁や天井が完成したあとに新しい配線経路を作るのは大変です。
そのため、
ケーブルそのものより、ケーブルを交換できる道を残す
ことを重視しました。
わが家では、基本的にφ22程度の空配管を中心に考えています。
LANケーブルは基本的に自分で通す予定
空配管にしたもう一つの理由は、
LANケーブル自体は自分で施工する予定
だからです。
以前、電気工事の現場に関わった経験もあり、LAN配線については自分で対応できる範囲だと考えています。
建築時にしかできないのは、
- 壁の中へ配管する
- 天井へ配管する
- 必要なボックスを付ける
- 下地を入れる
といった部分です。
逆にLANケーブルそのものは、
空配管さえあれば完成後でも交換できます。
そのため、
建築会社にしかできない部分を優先してお願いする
ことにしました。
全部を直接配管すると、起点に大量の配管が集まる
各場所を2階収納へ直接つなぐ構成は分かりやすいです。
例えば、
- 主寝室
- 子ども部屋
- 書斎
- 1階
- 1階Wi-Fi
- 2階Wi-Fi
- テレビ
- 防犯カメラ
などへ、それぞれ1本ずつ配管します。
この方法なら、
この配管はどこへ行っているか
が非常に分かりやすいです。
一方で問題になるのが、
2階収納に集まる配管の本数
です。
接続先が増えるほど、起点にかなりの数の配管が集中します。
スペースや施工上の制約によっては、すべてを直接持ってくるのが難しい場合もあります。
中継点を作って配管本数を減らす案も考えた
そこで考えたのが、
途中に中継点を作る方法
です。
例えば、
2階収納
↓
太めの空配管
↓
中継点
↓
複数の部屋
という形です。
こうすれば、2階収納へ直接戻す空配管の本数を減らせます。
ただし、その代わり、
1本の配管の中へ複数本のLANケーブルを通す
ことになります。
ここが重要です。
1本の空配管にLANを何本通すかまで考える
空配管があれば何でも通せるわけではありません。
例えば1本の配管へ、
- LAN 1本
- LAN 2本
- LAN 3本
を通す場合では、必要な余裕が違います。
ケーブルが増えれば、
より太い空配管が必要になる可能性
があります。
また、直線なら通しやすくても、
曲がりが多ければ通線しにくくなります。
そのため中継方式を採用する場合は、
「この配管に将来何本のLANを通すつもりなのか」
まで先に考えておく必要があります。
単純に、
「空配管を1本入れておけば大丈夫」
ではないと感じました。
中継点は作業できる場所にしたい
中継点を作るなら、
あとから人が触れる場所
であることも重要です。
例えば構造や設備の条件が合えば、
天井点検口の上
も候補になります。
点検口から手が届けば、
- ケーブルを引く
- 配線を確認する
- 将来交換する
といった作業がしやすくなります。
ただし、
どこでも簡単に中継点にできるわけではありません。
- 天井裏のスペース
- 気密の取り方
- 断熱材
- 構造
- 他の配管や設備
なども関係します。
そこは設計や施工側に確認する必要があります。
条件をクリアできるなら、
点検口から作業できる中継点はかなり便利そう
だと考えました。
直接配管か中継かは、家によって変わると思う
わが家でも、
スター配線が絶対に正解
とも、
中継方式が絶対に正解
とも考えていません。
直接配管なら、
- 分かりやすい
- 配線を個別に交換しやすい
というメリットがあります。
中継すれば、
- 起点の配管本数を減らせる
- 配管をまとめやすい
というメリットがあります。
その代わり、
- 太い配管が必要になる可能性
- 複数ケーブルを通す必要
- 中継点の作業性
なども考える必要があります。
最終的には、
家の構造と必要なLAN本数のバランス
だと思います。
Wi-Fiは1階と2階、それぞれにアクセスポイントを設置
LANだけでなく、Wi-Fiもかなり考えました。
一条工務店との打ち合わせでは、
床暖房などの構造の影響で、上下階ではWi-Fiが届きにくくなる場合がある
という話を聞きました。
そこで、
1階にWi-Fiルーターを置いて家中をカバーする前提
にはしませんでした。
1階と2階、それぞれにアクセスポイントを設置する予定です。
天井Wi-Fiにしたのは性能だけでなく、ちょっと格好いいから
アクセスポイントは、
天井設置
にすることにしました。
理由は、
各階へ電波を届けやすそうということもあります。
でも正直なところ、
天井にWi-Fiアクセスポイントが付いているのが、なんとなく格好いい
というのもあります(笑)。
店舗やオフィスなどで見かける天井のアクセスポイントが、
個人的に結構好きです。
せっかく新築で配線から考えられるので、
やってみたいと思いました。
天井AP用に空配管と下地を準備
天井へアクセスポイントを設置するため、
建築時には、
- 空配管
- ケーブルを出す位置
- 天井補強
を準備することにしました。
アクセスポイントには、
LANケーブル1本で通信と電源をまとめて送れるタイプ
を使う予定です。
そのため、天井側へ別途コンセントを用意しなくても構成できます。
機器自体は数年後に交換できます。
でも、
天井までの配管や下地は完成後に追加するのが大変
です。
ここでも、
機器より家側の準備を優先しました。
防犯カメラもLANネットワークに組み込む
防犯カメラについても、LAN配線と一緒に考えました。
予定しているのは、
- 玄関付近
- 駐車場
- 庭側
の3か所です。
カメラも、LANケーブル1本で通信と電源をまとめて送る方式を想定しています。
そのため、
防犯カメラ用の場所まで空配管を通す
ことにしました。
防犯カメラを外壁へ自分で直接付けるのは少し怖かった
防犯カメラで悩んだのが、
外壁へどう取り付けるか
です。
方法としては、
外壁へ直接カメラを取り付けることもできます。
ただ、
外壁へ自分で穴を開けたり固定したりするのは、
個人的には少し怖いと感じました。
家の外壁は、
- 防水
- 気密
- 断熱
- 保証
など、住宅性能に関わる部分です。
防犯カメラ程度のために自分で施工して、
万が一そこから漏水したり、保証上の問題が出たりするのは避けたいと思いました。
カメラ用マウントだけ建築時に付けてもらう
そこで、
カメラそのものではなく、カメラを取り付けるためのマウントを建築時に付けてもらう
ことにしました。
家側へ固定する部分は建築側で施工してもらい、
入居後は、
そのマウントへ自分でカメラを取り付ける
イメージです。
これなら将来カメラを交換するときにも、
外壁そのものを何度も触らずに済みます。
空配管と同じで、
交換する機器ではなく、その土台を新築時に準備する
という考え方です。
テレビにも有線LANを用意
テレビまわりにも有線LANを持っていく予定です。
最近はテレビ自体もインターネットへ接続しますし、
テレビボードには、
- ゲーム機
- レコーダー
- ストリーミング機器
などを置く可能性があります。
Wi-Fiでも使えますが、
動かさない機器については、
有線LANを選べる状態にしておきたい
と考えました。
テレビ裏はLANだけでは終わらない
壁掛けテレビでは、
LAN以外にも、
- HDMI
- USB
- 音声ケーブル
など複数のケーブルが必要になります。
特にHDMIは端子が大きいので、
LAN用の空配管と同じ考え方ではうまくいかない可能性があります。
そのためテレビ裏については、
テレビ裏の開口からテレビボード側へどうケーブルを落とすか
を別途考えました。
ここはかなり検討した部分なので、次の記事で詳しくまとめます。
ネットワーク計画で一番重視したのは「交換できること」
今回のLAN・Wi-Fi計画で、一番大切にしたのは、
今の機器に最適化しすぎないこと
でした。
ルーターは変わります。
Wi-Fi規格も変わります。
LANケーブルも変わるかもしれません。
防犯カメラも交換します。
テレビも買い替えます。
だから、
機器より配線経路を残す。
情報ボックスからスター配線起点へ空配管。
スター配線起点から各部屋へ空配管。
天井APまで空配管。
防犯カメラまで空配管。
というように、
後からケーブルや機器を変更できる状態
を作ることを優先しました。
まとめ|ネットワークも住宅設備の一つとして考えた
わが家のネットワーク計画は、
最終的に、
- 情報ボックスとネットワーク配線の起点を分ける
- 情報ボックスには回線やテレビなどの設備をまとめる
- 2階収納をLAN配線の起点にする
- 情報ボックスから起点までも空配管でつなぐ
- 各部屋へ空配管を用意する
- LANケーブルは基本的に自分で施工する
- 必要に応じて中継点も検討する
- 1階と2階に天井Wi-Fiを設置する
- 防犯カメラ用にも空配管と取り付け場所を準備する
- テレビまわりにも有線LANを用意する
という考え方になりました。
在宅で仕事をする自分にとって、
ネットワークは、
「あとからルーターを置けばいいもの」ではなく、家のインフラの一つ
です。
水道や電気と同じように、
壁を閉じる前に考えておいた方がいい部分がたくさんありました。
そして、
すべてを今完成させるのではなく、将来変えられるようにしておく。
これが、わが家のLAN計画で一番大切にしたことです。
次回は、
壁掛けテレビの裏からテレビボードまで、HDMI・LAN・USBなどの配線をどう隠すことにしたのか
をまとめます。